新学期がスタートして、そうじの時間も充実しているでしょうか。私は、学級崩壊クラスを受けもっていた時、教室掃除は教師が一人でするという状況を経験しました。
しかも、1日3回そうじです。朝そうじ、昼そうじ、放課後そうじです。
学級崩壊すると、教室を汚すのが本当に上手になります。
教室の陰に隠された牛乳…、ロッカーの中に謎の武器みたいな工作…
当時は本当に毎日が修行僧のように掃除をしました。心の平静を保つのもつらかったです。
さて、こんな経験をした私ですが、今では、学校でも1・2を争うピカピカ教室を維持しています。
私もそうじや整理整頓を頑張っていますが、子供たちがそうじにこだわりをもっていることが一番の要因だと思います。たくさんのそうじ指導があると思いますが、参考にしていただければ幸いです。
「3つの玉」というと、高学年男子がにやけますが、そんなことはさらっとあしらいます。いつも新年度、新学期の最初のそうじで必ず子供たちに伝えるようにしています。内容は以下の通りです。
「この3つの玉を磨くために、そうじの時間があります。」と子供たちには伝えています。
「みんなには、そうじで生きていく人になってほしいわけではないんですよ。
でも、そうじで3つの力を伸ばしてほしいんです。この3つの力はどんな時に役立つ?」
と、質問すると子供たちからは、「勉強で役立つ」「仕事をした時に…」など、そうじ以外のことに注目しだします。子供たちが、そうじをただの作業と思って取り組むのか、自分のためになる修行と思ってやるのかで1年間の成長は大きく変わると思います。
また、2つ目はそうじの様子を動画や写真で記録することです。そうじ態度がとてもよくなります。
最初に告知なしで、教師がそうじの様子を記録していきます。動画の方が子供たちはイメージしやすいので最初は動画を撮影して、子供たちでそうじの様子を話し合います。慣れてきたら写真でも十分に伝わると思います。
「今日のそうじは、みんな何点ぐらいかな。」
「ふざけている人がいるので3点」「低学年のお手本とは言えないです…」
などの声がでます。そして、自分たちの現状を振り返った後に、次の日、同じことを繰り返します。
そうじを改めて撮影します。そして、また、子供たちと振り返ります。
「今日のそうじは、みんな何点ぐらいかな。」
「今日は、みんなが集中できていたから8点。」「低学年のお手本になっていると思います。」
という感じで、自分たちのそうじや行動に誇りをもてるように変わっていきます。
定期的に写真で撮影して、学級便りなどで取り上げることもよいと思います。
上手にできている子供の自信にもなりますし、ついついはしゃいでしまう子供も自分の姿をメタ認知することで、意識が変わっていきますね。
そして、最後は、教師が本気ですることです。理由は、上記の2つです。
子供たちに、教師が本気でそうじをしているところを見せると、「この先生は本気だ」ということが伝わります。そうじの時間、教師が本気で掃除をしているところを私はあまり見たことがありません。
丸付けをしていたり、時には職員室で休憩している人もいたりします。しかし、これでは子供たちにそうじを指導する立場として、自分で自分の首をしめているような気がします。
そうじにこだわっていることを伝えるには、教師が本気で掃除をすることが一番大切だと思います。
そして、教室や廊下、特別教室をそうじしながら、整理整頓もどんどんしていきます。そうすることでプリントを探したり、筆記用具を探したりする物を探す時間が劇的に減ります。
子供のそうじもパワーアップ、教師の仕事効率もパワーアップするのでわたしはそうじの時間が大好きになりました。是非、丸付けを一生懸命やっている方は、そうじを本気でやってみてください。はっきりいって片手間でする丸付けよりも、本気の教師の姿を見せる方が子供たちの心には響くと思います。
長々と書いてきましたが、日本で掃除をする指導が続く限り、3つのポイントを大事にしていきたいと思います。参考にしていただければ幸いです。
最後に余談ですが、そうじの時間中にいつもビフォーアフターのBGMを流しています。自分の家でも流すようにしています。土曜日の朝は、このBGMと共に家族でも掃除をしています。今日は土曜日で、あいにくの大雨ですが、習慣は崩さずに掃除を家族で取り組みます。
皆様にとっても、今日が充実した日となりますようにm(_ _)m
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