「誰かの人生のかけらでも、手助けできたらいいよね」
『コンビニ兄弟』という、ちょっとふざけた感じのタイトルの小説ですが、とっても心が温まりました。毎日、お仕事などで忙殺されている方もいると思います。もし、自分の仕事に意味を感じられ無くなったら…『コンビニ兄弟』をお勧めします。
作者は、ちょっとだけ人生の先輩である、町田その子さん(昭和55年生まれ)。『52ヘルツのクジラたち』で一気に人気が沸騰しているようですね。私は図書館司書の先生からおすすめされて、『コンビニ兄弟』で町田さんデビューをしました。
それでは、お話の概略を紹介します。
『コンビニ兄弟』は、九州・門司港を舞台にしたお話です。色っぽい店長を中心とし、平凡な人たちとの関わりが心を温めてくれます。様々な職種の大変さや副業につながる考え方も勉強できると思います。自分のしている行動が誰かの支えになっていることを考え、生きる意味さえ振り返ることができました。
ざっくりいうと6つの短いお話で構成されていて、すべてコンビニを舞台にしています。話題も身近なものばかりです。とても読みやすく、奇抜なストーリーは特にありません。
しかしながら、どこにでもいそうな人々の悩みというものは、自分の悩みとリンクする部分が多いものです。特に、夢を追い続けるべきか迷っている塾講師や、退職後に孤立してしまう初老男性は自分と重複する部分があり、胸が熱くなりました。初老男性の姿なんて、20年後の私ではないかと心配で心配で涙が出てきました。
どのお話も最終的には温かい終わり方をするので、読み終えた時の心の満足度も高いです。
誰もが自分の生き方に自信をもって生きているわけではないと思います。
しかし、そんな中でも、「誰かの人生のかけらでも手助けできたらいい」という考え方は、自分の心に強く刺さりました。
自分の人生で何を大切にしたらいいのかを考えるきっかけともなる本です。日曜日に明日からの仕事の流れを考えるのもいいですが、自分の生き方を見つめなおす本を読んでみるのもいいかもしれませんね。
誤解を恐れずに書くと、ほとんどの人間の人生に意味なんてないと思います。しかし、「生きている本人が充実感をもって楽しく生きること」はとっても大切だと考えいます。せっかく人間として、この平和な時代に、なんでも自分で選べる国に生まれたのですから…
私は、「昨日の自分より成長する」・「家族と楽しく過ごす」・「健康に生活する」。この3本柱が人生で大切にしたいことです。
そこに向かって、今日も大事に過ごしていきたいと思います。
皆様にとっても、今日が充実した日となりますようにm(_ _)m
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