【良書・スマホ脳】バカになっていく子供たち

読書

「うちでは、子供たちがデジタル機器を使う時間を制限している」(スティーブ・ジョブズ

印象的な言葉で始まります。GIGA端末が支給され、小学校でもタブレットを活用した授業がどんどん増えてきている状況ですが…このままでいいのか不安になりました。

同僚から貸してもらった1冊を簡単にまとめます。文末には、解決策もまとめていますので一読いただけると嬉しいです。

『スマホ脳』/アンデシュ・ハンセン著

教育大国スウェーデンで60万部(日本人口の13分の1)も売れているバケモノ級の本です。

要約動画などを以前から見ていたので興味はありました。
しかし読み進めていくと…
もうドキドキの連続です。

特に、教育関連の章を読んでいくと自分の仕事に直接関係する内容も多く、今回は学校の先生向けに自分が大事だと思った部分をまとめました。

教育面以外にも自分の生活に関係する部分も多いのでそちらも気になる方は是非、本書を読んでみてください。

さて、教育関連の内容は以下の通りです。

バカになっていく子供たち

1.子供のスマホ依存

大人でも平均すると1日4時間程度スマホに時間を奪われているとまとめられています。ニュースダイエットをしたはずの、私も3時間程度画面がついている状態です。それだけ人間の関心を集めるように研究されているスマホです。子供たちが餌食にならないはずがないです。

まだ、脳が未発達な子供たち。自制をする脳の領域が未発達であるのでそもそも我慢できるわけがないらしいです。アルコールは禁止するのに…スマホは規制されない。依存度は、大人よりもはるかに高くなるそうです。

スウェーデンでは7歳児のほとんどが毎日インターネットを利用し、11歳では98%がスマホを持っているそうです。英国や米国でも同じような状況で、中高生になると1日9時間、インターネットに費やしているようです。きっと日本も近い将来そうなるでしょう。もうなっているかもしれませんが…

2.学校でのスマホ

日本の学校でもGIGAスクール構想としてどの自治体でもタブレット端末が導入されています。現場で働いている立場として、明らかに紙に書いたりする量は減っていると感じています。このことが良いのか、悪いのか…わからずに毎日に指導していました。

何かを伸ばすためには、何かを削らないといけないのは誰もがわかっているはずなのですが、本当に減らしてよいことなのか現場の教師はわかっていません。(少なくとも私は…)

本書には、書く力についてまとめられています

誰もがキーボードを使う現在、手で書いたり、きれいな字を書く練習をすることに意味がないように感じてしまいます。私も、何度も同じ漢字を書いたりする練習は、できるだけ避けて文章を書いたりするように指導はしています。

書くことに関しては、字がすでに書ける大人にとっては、タブレットにどんどんと書き込んでいけばよいようなのですが…しかし、書くことを習得していない場合は、ペンを使って練習することで文字を覚えていくらしいです。紙とペンで書くという運動能力が、文字を読む能力とも深く関わっていることが本書では示されていました。

また、電子書籍での読書と紙の読書を比較した場合も物語のストーリーについての理解度は紙の方が良いらしく…

普段の指導面に直接関連する内容が多く記載されていました。自分の指導も改善していかなければならないですね…

タブレットやスマホを用いた指導は、成績上位者にとってはとても有効化もしれないが、ほとんどの児童にとっては誘惑が多すぎて制御できないことが多いと感じています。これから、さらに成績格差は教室内で広がっていくと思うと、現行の指導が良いのか不安は募ります。

3.眠れなくなる子供たち

悪影響3つ目は、睡眠不足です。

毎日、教壇に立っていると眠そうな子供が本当に増えたことを実感しています。子供も大人も睡眠不足の人が多すぎます。これもスマホやタブレットが関係していると本書では説明されています。

実感として、スマホの強い光は脳を目覚めさせますものね。私は、8時以降はスマホを触らないマイルールを作っています。昔は、寝る直前まで触っていて、なかなか寝付けなかったのが懐かしいです。

多くの子供たちが同じ状況になっていると思うとこれからの将来が心配になります。眠りの質が低い児童は、集中力が低下します。学校でもボーっとしていて授業の理解度もきっと低くなるでしょう。また、睡眠不足は幸せを感じにくくするともまとめられていました。

学校でも家庭でルールを決めて使わせてくださいと何度も説明はしていますが、保護者の方もスマホ漬けになっていることが多いと考えられる今、改善は難しいと感じます。

本書では、巻末に「脱・スマホ脳の秘策」を最後にまとめられていました。最後にご家庭でも真似しやすいものを一部紹介します。

脱・スマホ脳の手立て

1.スクリーンタイムを制御する

2.代わりに別のことをする

3.保護者が良い手本になる

大人も子供も、勉強や仕事以外でスクリーンに費やしてよい時間は最長で2時間。

空いた時間で、別のことをします。例えば、代わりに「宿題をする・運動をする・友達に会う」をする。

そして、最後は親が子供の手本になる。相手を真似ることで学びます。いくら大人に「~しなさい。」といわれても、子供は大人がしているようにします。

自分が今日からできることは上の3つだと感じました。1日1つ改善して、昨日の自分よりも成長していきたいものです。

皆様にとっても、今日が充実した日となりますようにm(_ _)m

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