小学校卒業式・練習の流れ

仕事

6年生を担任にとって、最後の難関が「卒業式」です。

コロナ対策に関する発表があるたびに、会議を実施し、会場を作り直し…

時間短縮が委員会からも出ておりますので、以前よりだいぶ練習もあっさりとなりました。

ただ大事なことは基本的には変わりませんので、「卒業式」の練習をまとめていきます。

これから、練習計画を考えている先生のお役に立てれば幸いです。

卒業式練習・最初に指導する「卒業式の目的」

卒業式を何のためにするのか、最初に子供たちに伝えています。

キーワードは「感謝」です。

子供たちは卒業式が自分たちのためにあると思っています。

だからこそ、最初の授業では、式の意味について指導します。

T「卒業式はだれのためにありますか?」

C「6年生?」

T「それだけではありません。実は、卒業式は6年生のお家の人のためにあるのです。

※いつもはふざけがちな私ですが、かなり真剣に話します。

T「子育ては死ぬほど大変です。」

T「でも、お家の人はみんなのことが死ぬほど大好きだから、今まで育ててきてくれたんです。」

T「育ててくれたのは、当たり前ですか?」

C「当り前じゃない」

T「そうです。当り前じゃないこと、有難いことなんです。」

T「だからこそ、卒業式で感謝を伝えることが大切なんです。

卒業式という小学校生活最後の行事の力を最大限に活用します。

青臭いですが感動に導くストーリーを練習の最初から作っていきます。

T「何をプレゼントすれば、感謝は伝えられますか?」

T「お家の人が欲しいのは、お金や高級なカバンではないです。」

T「一番欲しいのは、みんなの成長した姿です。」

T「『こんなに、立派に成長してくれて…』と感じるだけで喜べるんです。」

T「卒業式の目標はなんですか?」

C「成長した姿をみてもらうことです。」

T「その通り、卒業式の目標は『成長した姿で感謝を伝える』です。」

このように、式の目標を明確にします。

すると、この後の指導が非常にスムーズになります。

例えば練習中に、姿勢が悪かったり、表情が暗かったりしたときは、

「そんな姿では、感動しません。」「感謝がそれで伝わりますか?」など、指導ができます。

わたしは、かなりしつこいので、練習中も目標の確認は何度もします。

全員が目標をもって参加する卒業式の土台がこれでできます。

卒業式の目標は、『成長した姿で、感謝を伝える!』

あとは、テンポよく卒業式練習をしていけば感動の卒業式が完成します。

卒業式練習・テンポ重視のあっさり指導法

卒業式練習を大きくけると以下の3つとなる。

①入場

②基本動作(立ち方、礼、座り方)

③卒業証書授与

④門出の言葉

⑤退場

たった、これだけです。だからこそ、何度も練習すると子供たちもだれてしまいます。

だから上記の基本的な動きは3回の練習で終わるようにしています。

[1回目]

・卒業式の目的を語る

・立ち方、座り方

・入場から退場の流れを全て

1回目では基本動作と全体の流れを知ることが大事です。

全児童が式の流れを知ることが目当てです。

「成長した姿で感謝を伝える」という目標に沿った行動ができている児童をとにかく褒めます。

また、門出の言葉(呼びかけ)に関しては全員がセリフを覚えている状態にしておくのが前提です。 

[2回目]

・入場の視線チェック

・門出の言葉チェック

2回目の練習でも「成長した姿で感謝を伝える」という目標に沿って指導します。

ただ、門出の言葉は都度指導していくと時間がとてもかかります。

指導の際は2つだけ最初に話しています。

[門出の言葉(呼びかけ&歌唱)の事前指導ポイント]

・声の大きさ

「当日は、たくさんの服に声が吸い取られます。張った声で歯切れよく言います。」

・声の時間

「声が届くまで時間がかかります。前の人の声が体育館のはじに届いたと思ったら言います。」

「2秒くらい待つイメージですね。」

こうやって、練習を始めると最初からある程度大きい声や間を待てるようになります。

ただ、最初はいきなりできないので5分ほどは何回かお手本を入れながら実施する。

そして、一度全員に発声させる。

そして、次のようにダメ出しをする。

(門出の言葉に全員番号を振っていることを前提としています。)

「これから番号を言います。」

「自分の番号が呼ばれたら立ちます。」

「①、②、⑤…」

声が小さいです。体育館、全員には聞こえません。わかったら座りなさい。」

「また、番号を言います、呼ばれたら立ちましょう。」

「②、④、⑤…」

間が早すぎです。前の人の声と重なっています。わかったら座りなさい。」

「また、番号を言います、呼ばれたら立ちましょう。」

「③、⑥、⑧…」

切れ目がありません。区切るようにいいましょう。③の人、いってみましょう。」

「よくなりました。合格です。」

「次に番号を言います。呼ばれたら、立ちましょう。」

「⑨、⑩…」

「初めてとしては合格です。とても上手でした。」

とてもスピーディーかつ子供たちも喜んびます。

以前、先輩がされていて真似をするようになりました。

この先も工夫があるのですが、今日はここまで。

先生方の卒業式が素敵な式となることを心から応援しています。

コメント

タイトルとURLをコピーしました