教師の仕事は子供の前で「話すこと」が中心です。しかし、お話が苦手な教師はたくさんいます。
改めて、教師の話し方を振り返ってみると、野口芳宏先生が書かれた『教師のための話す作法』と出会いました。
話し方の本は教師向けやビジネス向けなど、たくさんの本が日々出版されていますが、 『教師のための話す作法』 が一番わかりやすく、明日から実践しやすい内容でした。
この本と出会い5年ほどたっていますが、『教師のための話す作法』を意識して話し出してから子供たちの話を聞く姿勢ががらりと変わりました。
そこで今回は、 野口芳宏先生が書かれた『教師のための話す作法』 について自分が大切だと特に感じた3点のみ要約します。
話すことは3つまで
教師でも話し方が上手な人いれば、「いつ終わるの…」と感じてしまう何を話したいかわからない人もいます。残念ながら、「お話上手だなぁ~。」と感じる人はあまり多くないと感じます。
それは、上手になるタイミングを自分で作るしかないからです。小学校教師が相手にしているのは小学生です。教室には基本的には大人が一人しかいません。人目にさらされることなく、批判を受けることもほとんどありません。
人間は楽な方に流れていきますよね。当然、教師もほとんどが自分の話し方を振り返ることなんてしていません。話す技術の重要性は高いのですが、技術を磨こうとしない限りは難しいものです。
技術を振り返る中で、一番大事だと感じていることは、「指導事項は3つまで」というルールです。
技術はなくともお話は大好きな人が多いのが教師の特徴です。しかし、あれもこれも話していては、子供の頭はパニックになってしまいます。
当たり前のことかもしれませんが、授業準備において「今日はこのことをみんなで高めるぞ!」という指導事項を明確にしておくことが大事です。1回の授業では、多くとも3つの指導事項までだと思います。1つ15分×3つの目安ですね。
あれもこれも盛り込もうとすると、結局何も残りません。
「。」の多用
本書には、「明快さは何にも勝る」と記載されていました。
「聞いていて、スカッとする。納得できる。」ということが「明らかに快い」という状態です。短い語りで明快に話される教師の話は本当にわかりやすいく、子供にも変なストレスがかかりません。
1つ目のポイントは、「短く話す」ことですね。文章は長くなるとわかりにくくなります。
「。」の多用、「、」の節約
を、おすすめしています。
子供たちも、「。」で区切りを迎えるたびに情報をせいりすることができます。
2つ目のポイントは「箇条的に話す」です。
話を聞き終わったときに何個の話か分かると頭の中で整理しやすいです。「これから2つのことを話します。」「3つの話をします。」など予告をすることで子供たちも心の準備ができます。
3つ目のポイントは「横道にそれない」です。
お話大好き教師がよくやってしまうことですが…自分が何を話すべきか事前に準備をし、理解していれば本筋を離れることはありません。授業においても特に失敗してしまうことが多い原因ですので、自分でも注意していきたいところです。
自分事にする
本書には、「対象者を明示して話す」と見出しが出ていました。
大人も子供も他人事と思っているうちは興味を示しません。自分に関することだと耳を傾けるものです。例えば、「男子に話すよ」や「グループリーダーだけに話すよ」などと限定すると対象となる子供の注意を引き付けることができます。
授業においても同様です。全員が参加者になるための技法があります。
それは、全員が立場を明確にさせて、対象者になるようにする工夫です。
例えば、発表をする際に子供たちが発表をする前に、
「1番自分が良い考えと思うものを1つ選びなさい」や「○○さんの意見に対して賛成の人は○、反対の人は×をノートに書きなさい」というような指示をすると参加率がぐっと上がります。
その上で、「いま○を書いた人は、良く聞きなさい…」と語ると積極的に授業に参加しだします。
まとめ
今回は、 野口芳宏先生が書かれた『教師のための話す作法』 で自分が特に大事に実践している以下の3つを紹介しました。
本書は、今回紹介した3つ以外にも、50のポイントが紹介されています。話し方に困ったなと感じている方がいらっしゃったら是非お勧めですので、参考にしていただければ幸いです。
皆様にとっても、今日が充実した日となりますようにm(_ _)m
コメント