【レポート全文公開】星槎大学 選択:特別支援 講義レポートの全文掲載 レポート作成する時間がないときに!

日常

発達障害のある児童への支援教育

免許更新の年度となってしまいました。いつまでこの制度があるかはわかりませんが、教師を続けるのであれば、免許を更新しないと失職してしまいます。前のめりではありませんが、生活の為、34,000円を自腹で払い、星槎大学という横浜にある大学の通信講座で学ぶことにしました。

コロナ対策の為、すべてWEBで行われ、事前にレポートの提出を求められます。合間の時間をぬってレポートを作成したところ無事に合格しました。写真のような感じでレポート合格のお知らせが送られてきます。

レポートも以下の感じで作成しました。参考にされる方がいればどうぞ。インクルーシブ教育とは何か…普段の教室には大事な考えですが、なかなか実践できていないのも事実…

  • 領域 / 講習名:選択 特別支援/発達障害のある子ども・生徒への支援教育

インクルーシブ教育とは、障害のあるなしにかかわらず、1人ひとりのニーズに合わせた教育を示す。しかし、これは障害のある子どもと、障害のない子どもを一緒に学ばせることを第一に目指すことではない。「みんな違って、みんないい」という思いを大切にして、従来の特殊教育、通常教育をインクルードして、それぞれのよさを様々な子供たちの教育に活かしていく考え方である。その実現に向けて、子ども1人ひとりにおいての障害名よりも子ども1人ひとりのニーズに応じた支援に取り組んでいくことを重視していかなくてはならないと考える。現在、私の勤務校での具体的な例を3つ紹介する。

1つ目は、自閉スペクトラム症をもつ子どもへの支援について紹介する。自閉スペクトラム症の子どもは、抽象概念の理解がとても苦手である。例えば、「廊下を走らない」という指示も理解をすることが難しいことがある。勤務校では、イメージしやすい言葉や「廊下を歩く」絵など用いて指導を行っている。また、正しい行動に対して、ほめて認めるポジティブなフィードバックを重視している。

2つ目は、書くことについて学習障害の特徴が顕著な子どもへの支援である。学習障害には、認知発達の偏りや教科間の差がみられるので、「やればできるのに、やらないだけだ」とみなされてしまう傾向もある。文字を書くことが苦手な子どもは字が丁寧でないことがある。しかし、その子どものニーズをとらえながら、頭ごなしに叱ったり、怒ったりしないようにしている。漢字練習などの作業的な反復練習でなく、友達に手紙を書くなど楽しみながらできる学習を取り入れ、書くことへの動機づけ大切にした指導を行っている。書くこと以外にも、子ども1人ひとりの発達を見極め生活年齢にこだわらずに、少しずつでも課題を達成していくことで、その子どもの発達を促すことを大切にしたい。

3つ目は、家庭環境への配慮である。勤務校にも、核家族や、父子家庭、母子家庭の増加など、家族形態が多様化しており、授業で学んだことを家で実践するといったことが難しい、家庭の協力を得られないといったことが問題となっている。子ども自身についても塾通いや習い事の時間などの生活リズムが多様化しているために、家族と一緒にいる時間が短い、団らんする時間がないといった実態がある。このような実態を踏まえながら、放課後の個別指導や、授業内での学び合い活動など子供たちのニーズをとらえた指導に取り組んでいる。

以上のように、障害だけではなく、年齢や性別、家庭環境などの様々なニーズを踏まえ、インクルーシブ教育の実現に向けて努力していくことが大切である。子どもたちの多様性を尊重し、精神的にも、身体的にも最大限まで発達できるよう、また、社会に他の子どもと変わらず参加できるように支援していくことを大切にしていきたい。

これまでも述べてきたように、重要なのはそれぞれの子どもたちが授業内容を理解し、「授業に参加している、ついていけている」という実感・達成感を持ちながら、充実した時間を過ごせることという点だと考える。教師が心がけることは、子どもの困り感を解消し、それぞれのニーズに対する支援をしていくことである。安心感のある、みんなが参加できる学校づくりを目指してインクルーシブ教育を実践していきたい。

普段の教室に活かしていきたいものです。

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